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カーボン・マイスターの「チクチク人生劇場」

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11.26.16:47

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  • 11/26/16:47

11.07.14:09

日本人が世界を席巻してた時代


さぬキングを見つめる、師匠のトミー新国氏


当時はバブルが弾けたあととはいえ、不動産・金融業界以外はまだ景気がよかった

その頃、日本人ライダーが大挙して世界GPに押し寄せた時期があった
いまの野球で、だれもかれもがメジャーリーグへ行くように

野茂選手がメジャーリーグ行きの先駆者だったのと同じように
若井伸之選手は、そういう存在だった。 あの原田哲也選手の兄貴分である

その若井選手のメカニックだったのが、トミー新国氏というわけだ


当時のGPは、テレビをつけるとまるで全日本選手権かとおもうほど
グリッドに大勢の日本人選手が並んだ。 そして速かった

「観る専」のアタシは、夜中テレビに向かって握りこぶしを突き上げて
「行けーっ!」 と、やっていた

知ってる人間が走っているというのは、それほど熱くなれるのだった
毎週テレビを観るのが楽しみで仕方なかった

若井選手のカウルを正月休みを返上して、約1週間で前原氏とふたりで完成させた
「テレビの映るポジションで走ってね♪」 
そう言って、若井選手にプレッシャーをかけた

ある晩、若井選手の鈴鹿のレースを観ようとテレビをつけた
招待してくれてたのだが、仕事が忙しくて行けなかったのだった

インタビューに答える若井選手の頭上に、衝撃的なテロップが流れた

「若井選手はスペインGP予選中転倒、他界しました」

の文字・・・・


あの衝撃はいまでも忘れない


あちこちの関係者に電話をかけまくった
そのときテレビで流れた追悼映像に、事実と認めざるを得なかった



自分が正月作ったゼッケン10の、グリーンのマシンが映し出されていた


あのころのような華やかなGPの風景は、もう見ることはできない

新国さんの写真を見て、しみじみおもった
いい時代だった・・・

そして自分も、いい人生だったんだ・・・と



フランスの現役ライダー、ザルコのヘルメットがそれを象徴している


この日章旗のデザインは、ザルコのマネージャーが「速くて強い日本人」という
強烈な印象を持っていたので、こういうデザインとなったそうだ

当のザルコは若いので、その事実は知らないんだけども・・・

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