カーボン・マイスターの「チクチク人生劇場」

• 11/26/22:20

「ゲルコートは生き物ですから」

ゲルコートマシンメーカー‘ビンクス’のメンテナンス担当者が 私に言ったセリフだ

（※ここでいうゲルコートとは、不飽和ポリエステル/ビニエステル系のことを指してます）




ゲルコートはむずかしい

ベテランと人から言われるようになったいまでも、最も難易度の高い やっかいな作業だ




むずかしい理由は、１＋１＝２ 　に なかなかなってくれないから・・・

だから 「ゲルコートは生き物」 なのである




ゲルコートトラブルは、「ちぢみ」 となってあらわれる。縮んでしわしわになる現象だ

「ブリスター」、「わにはだ」 などともよばれる




おもな原因は、塗布ムラ

うすい部分が そのあとの積層工程に侵され、ちぢんでくる




うすいところ、メス型のふちまわりに発生しやすい

積層時に発生するスチレンガスがなにかの拍子に、メス型とゲルコートの間に入り込んでしまうのが原因


ふちまわりからガスが混入するというのは理解しやすい




ちょっと話がそれるが、「溶接は2番から折れる」 という

溶接箇所のとなりからクラックが生じやすいこと表現したものだ




ゲルコートもしかり。　ふちまわりは吹き始めなのでしっかりスプレーするが

2列目の重ね幅部分がおろそかになりやすい


意外とこの部分がちぢみやすいので注意が必要だ




それとブラックゲルは 色が染まりやすいので、しっかり塗れたような錯覚をおこしやすい

そのような理由で、ダーク系の色はちぢみやすい原因となるので要注意




今回は作業者としてゲルコートのことを書いてみた

次回は購入者側の視点で書いてみる


ではまた


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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• 06/26/13:35
• 素材の話
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