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10.28.09:42 伝説の同業者 |
中学生のとき、富士山に墜落したセスナの部品を
チャリンコに乗って、拾いに行った
勤務中の、近所の駐在所のおまわりさんを呼びつけて
自分の仕事を手伝わせてる
経理担当者が、入金がないのでお客に問い合わせたら
「おたくの社長が、ウチのエンジン持ってったよ」と
勝手にエンジンと相殺してた
すべて実話である・・・
伝説といっても死んだわけではない。いまもたぶん現役だとおもう
私よりもひとまわり以上大先輩の「マッド杉山」ことマッドハウスの杉山氏である
伝説というより仙人である。 いや、実際に そう呼ばれている
なにせ人から注文を受けて作っているのではないのだ
「自分が乗りたいから作った。ほしい人がいれば売るけど」・・・そういう人である
仙人様は、それなりの資産家らしい
そうでなければ、そんな生活は成り立たないだろう・・・
私は一度しか彼に会ったことはない。人に紹介され、キャブレターをもらって帰ったら
会社中の人間に「ええっ!モノもらってきたの?! もう、2度と行くな」と言われた
遊びに行くと、次の日の朝までタダ働きさせられるらしい
特に同業者である自分は危険だ・・・というのだ
だから一度しか会ったことはない。でもすごく印象深い人だった
メカニックのAさんに連れられ、「杉山さんと同業者だよ」と紹介された私は
「おお、まあ座れ」と缶コーヒーを差し出され、それから延々2時間トークが続いた
マッド:「いま、あるクルマを作ってる。車高の低いクルマだ」
私:「へえ」
マッド:「富士山の●●有料道路のゲートは下から90cmある」
私:「ほう」
マッド:「だから高さ87cmのクルマを作ってる」
私:「は?」
マッド:「あのゲートをくぐって、ブッチギッってやる」
私:「はあ? で、わざわざ計ってきたんですかあ?」
マッド:「そうだ。このあいだ計ってきた」
「ずっと昔から、あそこをタダで通りぬけてやろうとおもってたんだ」
万事こんな調子だった。当時マッドは40なかばくらいのオヤジだったとおもう
そしてまだ20代だった私にこう言った
「仕事なんてのは、やればやるほど夢から遠ざかる」
「だから俺は仕事をしない」・・・と
あぜんとした。ポカンとなった。なにを言っているのかよくわからなかった
でも自分が歳を重ねるたび
そして失敗と反省を繰り返すたびマッドの言葉がよみがえった
私はたぶん、いまもマッドにあこがれを持っているのかもしれない
自分の理想を、実在の彼に重ねているところがあるのかもしれない
でも残念ながら自分は資産家ではないので、仙人になることはできない
彼はいま、軽自動車のレースに夢中らしい
マッドハウス:http://www2s.biglobe.ne.jp/~madhouse/
※マッド杉山氏 2013年3月30日永眠。享年65歳
ご冥福お祈りします
* * * * *
レッド&カーボン: http://www.カーボン職人.com/
または: http://carbon.art-studio.cc/
チャリンコに乗って、拾いに行った
勤務中の、近所の駐在所のおまわりさんを呼びつけて
自分の仕事を手伝わせてる
経理担当者が、入金がないのでお客に問い合わせたら
「おたくの社長が、ウチのエンジン持ってったよ」と
勝手にエンジンと相殺してた
すべて実話である・・・
伝説といっても死んだわけではない。いまもたぶん現役だとおもう
私よりもひとまわり以上大先輩の「マッド杉山」ことマッドハウスの杉山氏である
伝説というより仙人である。 いや、実際に そう呼ばれている
なにせ人から注文を受けて作っているのではないのだ
「自分が乗りたいから作った。ほしい人がいれば売るけど」・・・そういう人である
仙人様は、それなりの資産家らしい
そうでなければ、そんな生活は成り立たないだろう・・・
私は一度しか彼に会ったことはない。人に紹介され、キャブレターをもらって帰ったら
会社中の人間に「ええっ!モノもらってきたの?! もう、2度と行くな」と言われた
遊びに行くと、次の日の朝までタダ働きさせられるらしい
特に同業者である自分は危険だ・・・というのだ
だから一度しか会ったことはない。でもすごく印象深い人だった
メカニックのAさんに連れられ、「杉山さんと同業者だよ」と紹介された私は
「おお、まあ座れ」と缶コーヒーを差し出され、それから延々2時間トークが続いた
マッド:「いま、あるクルマを作ってる。車高の低いクルマだ」
私:「へえ」
マッド:「富士山の●●有料道路のゲートは下から90cmある」
私:「ほう」
マッド:「だから高さ87cmのクルマを作ってる」
私:「は?」
マッド:「あのゲートをくぐって、ブッチギッってやる」
私:「はあ? で、わざわざ計ってきたんですかあ?」
マッド:「そうだ。このあいだ計ってきた」
「ずっと昔から、あそこをタダで通りぬけてやろうとおもってたんだ」
万事こんな調子だった。当時マッドは40なかばくらいのオヤジだったとおもう
そしてまだ20代だった私にこう言った
「仕事なんてのは、やればやるほど夢から遠ざかる」
「だから俺は仕事をしない」・・・と
あぜんとした。ポカンとなった。なにを言っているのかよくわからなかった
でも自分が歳を重ねるたび
そして失敗と反省を繰り返すたびマッドの言葉がよみがえった
私はたぶん、いまもマッドにあこがれを持っているのかもしれない
自分の理想を、実在の彼に重ねているところがあるのかもしれない
でも残念ながら自分は資産家ではないので、仙人になることはできない
彼はいま、軽自動車のレースに夢中らしい
マッドハウス:http://www2s.biglobe.ne.jp/~madhouse/
※マッド杉山氏 2013年3月30日永眠。享年65歳
ご冥福お祈りします
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レッド&カーボン: http://www.カーボン職人.com/
または: http://carbon.art-studio.cc/
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