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カーボン・マイスターの「チクチク人生劇場」

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11.25.10:52

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  • 11/25/10:52

10.04.08:50

ドライカーボンとウェットカーボン/その4

第4回目。 今回はドライカーボン中心に解説

ドライカーボンの短所の話


ドライカーボン(プリプレグ)は、
「生のカーボンにエポキシ樹脂を付着させたもの」 と、説明しました
(※エポキシ以外の樹脂でも、オーダーすれば作ってもらえます)

そして、それを120度まで加熱して硬化させます
(※120度以下、以上のタイプもある)

・・・・で、この120度まで温度を上げる っていうのがネックなんですな


温度を上げると何が起こるかというと、まず、樹脂が伸びます
そのため120度の温度でも伸びない樹脂をメス型に使うということです


それから、メス型に気泡があってはならない
熱膨張によって、気泡が膨らんでしまうからです


熱による弊害はまだあります
素材によって、熱膨張率がちがうということ


樹脂と金属では、当然膨張率がちがいます
異種素材の、熱膨張の差を 常に想定しておかなければならないのです


そういったことがあるから、低温タイプのプリプレグもあるのです
しかし、賞味期限はぐっと短くなるのは避けられませんね



それとドライカーボンというのは、チャンバーで焼いて硬化させる必要があるため
チャンバーのサイズに左右されるということも短所となります

つまり、大物成型には向かないということです


大きな風力発電のブレード(羽)などはドライカーボンではなく
ウェット技法の進化系、インフージョンなどが用いられています



ここまで、あまりクルマ・バイクに関係ない専門的な話になってしまいました
少し話を戻します


最初に指摘した、「加熱して成型する」の弊害として
強い離型剤を使用する ということがあげられます


製品をメス型からはがすためには、型に貼り付かないように
はじく離型剤というものを、あらかじめ塗布しておくわけですが


加熱させると、食いついてとれなくなってしまうため
非常に強力にはじくものを使います


そのため、塗装のときに しっかり脱脂して、足付け(製品面を荒らすこと)しないと
塗料をバリバリはじいてしまいます


ゲルコートがないこともあいまって、塗料が剥離しやすい原因が
ここにあるわけです


かといって、カーボン地を傷めるほど荒らすわけにもいきませんから
ソフトかつ念入りで、丁寧な足付けが重要となるわけです


ボンネットは、上から直射日光、下からエンジンの熱の
ダブル攻撃を受けますから、足付けを手抜きしない業者にお願いしないと
あっというまに剥離して、水虫状態になります


塗った直後はわかりませんから、信頼できる業者に頼むしかないですね


       *     *     *     *     *     *



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Re:ドライカーボンとウェットカーボン/その4
2011年10月04日火

信頼できる業者とはレッド&カーボンでふねw

Re:ドライカーボンとウェットカーボン/その4
2011年10月05日水

たい焼きみたいに油塗っておけばパコっと外れるものとばかり思ってました!なるほど!

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