11.25.07:42 [PR] |
01.16.12:22 21世紀のカーボンファイバー |
一般の人にはあまり関係のない、カーボンの流通について
ついでですからふれておきます
前回お話したカーボンヤーン
1K,とか6K,12K,etc.・・ いろんな太さにわけられます
これを作っているのは日本の
東レ、三菱レーヨン、東邦テナックスの3社
海外でもちらほらあるようですが、カーボンファイバーは
日本が誇る地場産業です
ここからは皆さんに知られてない領域ですが
カーボンクロス(こういう風に編んだヤツのこと ↓)
この「織る」という作業は外注がやってます
日本には機織りメーカーは、たくさんあります
あのトヨタ自動車だって、もともとは機織りメーカーだったんです
機織りは終戦後、衣類の需要増から爆発的に増えました
花形産業だったわけです
田舎から集団就職で、どんどん人員が投入された時期がありました
その後、トヨタは自動車へと転換していったわけです
先見の明がありますね・・・。
そうおもうと、トヨタという会社は
今後どういう業態に変化するかわからないですね
話がそれました。そういう歴史で衣料は国内で衰退していくなか
機織り技術を持った会社はたくさん残っています
そういうところがカーボンヤーンを受け取り
織ってクロス状に仕上げているのです
カーボン繊維を使っているというだけで、技術は衣類と同じです
特注でやろうとおもえば
「女性下着のような模様」に編むことだってできます
実際、カーボンではありませんでしたが、フランスメーカーのサンプルで
そういうセクシーな織物を見たことがありますw
強度落ちるだけで、なんら意味ありませんが
「見た目」重視のノリでいえば、需要がなくはないでしょうね
カーボンは本来、優秀な強度資材として誕生しましたが
その編んだときの美しさゆえ、「見た目」が重要視されています
以前エントリーで書きましたが、製造上
こういう繊維のヨレもときどき発生します
http://carbonsyokunin.blog.shinobi.jp/%E6%97%A5%E5%B8%B8%E7%9A%84%E3%81%AA%E8%A9%B1/%E3%83%81%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B9%EF%BC%A0%E6%AE%BF%E6%A7%98%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%83%BB%E6%9D%B1%E3%83%AC
しかし繊維メーカーからは、こういうのはクレームの対象外とされました
「強度にはなんら問題ない。どこが問題なのだ」・・・と
品質にきびしい航空機メーカーは
強度に問題なければクレームはしてこないそうです
航空機産業が問題ないのに、たかが自動車アフターパーツがなに言ってる
・・・まあ、そんな感じで門前払いでしたね
たしかに強度に問題ないなら、何が問題なんだ
・・・というのもごもっともであります
特に日本人は、そういうことにぎゃーぎゃー騒ぐ傾向にあり
本末転倒なところもあります
そろそろ「見た目」重視でカーボンを追いかけるのはやめて
フツーに色塗って使うくらいのノリが出てきてもいいような気がします
強度部材としてカーボンファイバーを追求すると
本当に奥が深い、魅力的なものと気づくはずです
外側からわからないですけどね・・・
「見せびらかすためのカーボン」を卒業して
構造体(コンポジット)としてカーボンに興味持ってもらいたなあ・・・
そうおもう、今日この頃です
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